夏に、恋をした。


「じゃないと諦めれない」



…なんとなくわかる気がする。


俺が答えを探していると、




「嫌いになれないよ」




雪乃の声がした。


「「雪乃!?」」


…はもった…。


小谷と一瞬だけにらみあう。



「啓は、好きでそんなことする奴じゃない、ってわかってる」



相変わらず優しいな…。


屋上の入り口に立っている雪乃は堂々としていた。


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