桜並木の下で 上 ~四月から九月~
「奈美、おはよう」
声をかけられて、私は振り向く。
後ろにいたのは、大塚凛。
小学生のときからの、私の親友。
「おはよ♫」
私たちは、互いに文系の進路を取っているから、二年生からのクラスも一緒なんだ。
もう一人の親友、紗有里は理系志望だから、クラスが違う。
「なー、アイツらも俺らと同じクラスなんだってよ。知ってたか?」
声の方を見ると、青髪、銀髪、茶髪の三人組がこっちを指差してる。