桜並木の下で  上 ~四月から九月~



 結局、考え過ぎで眠れず。


 朝練の途中で私は、倒れてしまった。




「睡眠不足みたいね。しばらく横になってなさい。授業も二限目までは休むこと。先生には私から言っておくわ」


 保健の先生が厳格そうな顔で。


 うぅ。

 やっぱ、先生は怖いよ…。


 私は、布団の端を引っ張って顔を隠した。





 どのくらい、眠ったのかな。いつの間にか、廊下が騒がしい。


 時計を見る。


 あぁ、皆が登校し始めているのね。




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