桜並木の下で  上 ~四月から九月~



 そのとき。



「雷斗!何してんだ」



 この声は…。


「っ!白馬くん…!」



 雷斗が言った。



「入江と何やってんだよ…?…あ、もしかして、お取込み中だったっすか?」



 お、お取込み中?って、意味わかんない!!



「キスの邪魔したんなら、ゴメンよ。けど、そこは目立つんじゃね?」



 は?


 雷斗もビックリしてる。



「学生寮の裏は目立たないから、ぞんぶんに楽しめると思うぜ」


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