桜並木の下で  上 ~四月から九月~



 私、何だか恥ずかしくなった。



 翼が大声出すから、皆がこっち見てくるんだよ。




「入江さん、学年二位だったものね」



「羨ましい」




 皆が、小声で囁いてる。


 うぅ、恥ずかしい。




 でも、皆がそう言ってる中、一人だけ、静かな人がいた。



 日野原律さん。このクラスの学級委員。


 侍ポニの美女なんだよ。




< 46 / 93 >

この作品をシェア

pagetop