桜並木の下で  上 ~四月から九月~




「や、全然ですから…。いい子じゃ、ないです…」



 私は、小声で言った。




「そーかなー?」



 川瀬先生は、首を傾げながら、離れてった。



 うー、心臓がー。



 そのとき。



「忘れ物♫」



 先生が戻ってきて。



 私の頭を優しくなでた。




 っ!!



 ヤバい。私…やっぱり…。


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