桜並木の下で  上 ~四月から九月~



 ドアの前にいた人物に、悲鳴を上げようとした途端。



 口を塞がれた。





「もがっ」




 鼻まで押さえられて、窒息死しそう…!



 ドアの前にいた、その人物は、部屋に押し入ってきた。



「なんでいるのよ!?」




 入ってきたのは、翼。



「ここは男子禁制の女子寮だよっ!?」


「いーじゃん」

「律さんに会いに来てたの?」


「なんでだよ?」


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