桜並木の下で  上 ~四月から九月~




「ちょっ…奈美!?」



 私は、二十発殴ったところで、やめた。




「俺も、仕返し」




 翼が起き上がった。



 私、抵抗できなくて。



 翼のキスを受け入れてた。






「律さんに怒られても知らないから」





 いつもは冗談だって言う翼がキスの後だけは、何も言わなかった。




< 70 / 93 >

この作品をシェア

pagetop