桜並木の下で  上 ~四月から九月~





 私、笑いたいのを必死に堪えた。

 笑ったら、何が起こるんだろ。

 ちょっと、気になる。


 長い長い先生の話しが終わり。私たちは教室に戻った。


「なぁ、奈美ってさ、何部入ってんの?」

「テニス部だよ」


 京が、目を丸くした。


「意外だな。何か、イラストか、合唱って感じするんだよな、オマエ」


 ひどーい。


「そういう京くんは?」



 席順は出席番号だから、私と京は隣同士。

 先生が来るまでは、教室もにぎやか。











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