先輩の愛で溶けちゃう -夏休み短編-






速水先輩と、仲良くなってからもうすぐ1年。





幼なじみだってことを思い出してくれたことで、話す機会は増えた。




だけど、私と速水先輩の関係は……



“ちょっとだけ仲良しの先輩後輩”なだけなんです。






私の気持ちなんて絶対に知らない。






はぁ……




部活に集中しようと決めたばかりなのに、やっぱり私の頭の中には常に速水先輩がいて。




考えないようにしようと思っても、勝手な妄想が……


もし、付き合ったら??


なんて夢のような妄想をして、ニヤけちゃったりする変態なのです。








「何、ニヤけてんだ?お前、バカだろ」







目の前に、速水先輩がいることにも気付かないくらい妄想にふけってしまっていて。








「あ、暑いですね!」




「は?だから、敬語じゃなくていいって言ってんだろ?」




「でも、いちおう先輩ですし」






てか。





顔、

とても近いんですけど。






腕組みした速水先輩が超怖い顔をして、私を見つめているんですけどぉ!!






どうしたらいいのでしょう。






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