先輩の愛で溶けちゃう -夏休み短編-
「幼稚園の時から好きでいてくれたの?私のこと」
「それはないけど。中学で再会した時に、やっぱりこの子しかいないって思ったんだよ」
中学生で、こんなにも堂々と告白できる男の子っているんだろうか。
速水先輩は、やっぱりタダものじゃない。
「ってことで、目閉じろ」
何ですか?
この展開!!!!!
まさかまさかの、ファーストキスですか?
―パシャ!!
「へ?」
「もういいよ。お前のこの顔、写真に撮ったから。ふふふ」
携帯の画面にうつるまぬけ面の私。
「俺以外の男と仲良くすんな。もし、俺を怒らせたらこの写真を拡大して、学校中に配るから」
ドSな先輩は、想像以上にドSでした。
でも、これって“ソクバク”ってやつですか?
私の憧れの束縛!!!!
彼氏に束縛されるなんて、嬉しすぎです。
「私、もう彼女ですか?」
「ああ。そうだけど、何か不満?」
「いいえ」
「だからぁ!!敬語やめれ!!」
腕を掴まれて、速水先輩の胸に顔を埋めさせられてしまったのです。
うひゃぁぁあ!!
速水先輩の汗が!!
速水先輩の体温が!!
やばいやばい。