先輩の愛で溶けちゃう -夏休み短編-
「おい、おせーだろ」
廊下を歩いていると声をかけられた。
「お前、昨日嫉妬したの?」
耳元で小さな声を出す速水先輩にドキドキして、倒れそうだった。
「してません」
「い~や!絶対嫉妬してた。だから今日はゆっくり来たんだろ?」
「違いますってば!!」
「じゃあ、どうして今日は遅かったんだ?」
「寝坊です」
嘘だってバレバレで。
完全に見破られていることはわかっているんですけど。
「嫉妬したんなら正直に言え、バカ!彼女なんだから」
嬉しいお言葉、頂戴しましたぁ!!!
速水先輩の彼女って、こんなに幸せなんですね。