先輩の愛で溶けちゃう -夏休み短編-
私と速水先輩がどうして仲良くなったのかと言うと・・・・・・
さかのぼること、10年以上前。
いわゆる“幼なじみ”ってヤツだったのです。
幼稚園に通う私は、大好きな太一兄ちゃんと毎日遊んでいた。
夏休みは、毎朝セミを追いかけた。
「みいちゃん、俺が取ってやる」
ってかっこよくセミを取ってくれる太一兄ちゃんが大好きで大好きで。
「みいをいじめるヤツは俺がゆるさんからな」
なんて、幼稚園児らしくない男気あふれる太一兄ちゃん。
ずっと一緒にいられると思ってた。
このまま、結婚するんだろうな、なんて・・・・・・
それなのに、太一兄ちゃんは引っ越ししてしまった。
こうして
私の初恋は、はかなく消えてしまいました。
が!!!!!
運命の再会が訪れるのです。
近くに引っ越しただけだったので、中学が同じだったのですよ。
私の大好きな太一兄ちゃんは、素敵なイケメン男子へと成長してたのです。
し、か、も・・・・・・
超人気者になっていて。
もちろん、
私のことなんて忘れていて。