神様修行はじめます!
怖い、けど、話しかけないわけにもいかない。

迷子なんだし、この際えり好みしてらんない。

人を見かけで判断しちゃいけないしね。

話してみれば割とフレンドリーな人達かもっ。


「あ、あのぉ~、すみません」

意を決して声をかけた。


「すみません。ちょといいですかぁ?」

キャッチセールスみたいに愛想笑いしながら、二人に近づいていく。

とにかく笑顔よっ。

笑顔は万国共通っ!


「控えよ」


・・・・・へ?


狐のお面の下から、篭もった声が聞こえた。

「控えよ。この下賎の者めが」


・・・・・。


あのさ。

ひょっとしてあんた。

あたしが意味分かんないと思って言ってる?


げせんのものって意味は、確かによく分かんないけどっ。

でも、なんとなーく侮辱されたような直感って働くもんなのよ!

悪口ってのも万国共通だから!


この直感はきっと正しい! 少なくとも褒められてはいないと確信できる!
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