神様修行はじめます!
「娘、名を申せ」

「奥方様、下賎の者にお声を聞かせては・・・」

「よい。申せ。直答を許す」

「・・・」


狐面が頭を垂れて、あたしを促すように見た。


うーん、会話がよくわかんないけど・・・。

なんでここの人達って、普通の日本語しゃべんないのかな。

分かんないのかしら。日本語。


多分、あたしに名前を聞いてるのよね?

いいけど。名前くらい教えるけどさ。


「天内 里緒です」

「天内? そなた、天内の末裔か?」

「は、い。そうみたい、です」

「・・・・・」


それっきり、お母さんは何も言わなくなった。

相変わらず感情の見えない目。

お人形のようにピクリとも動きもしない。


そのままずっと沈黙だけが続く。

狐面は頭たれたまんまだし。


・・・・・。


あのおぉ~~。


この空気、誰かなんとかして・・・。
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