神様修行はじめます!
「油なんか売ってないもん。迷子になってただけだよ」

「どっちもどっちじゃの」

「い、いいでしょ別にっ。何しにきたの?」

「永久に迎えにいくよう頼まれた」

「門川君?」


あら、心配してくれたのかしら。

ほーらねぇ、彼、ちゃんと可愛げがあるでしょーっ。



「間違いなく迷子になっているうえ、

さらに余計に歩き回って被害を拡大し、

なおかつ自分では収拾をつけられなくなっているはずだから・・・

仕方ないから助けてやれ、と頼まれた」


・・・・・。


ほ、ほら。

品があるじゃん。嫌味に・・・。


「探したぞ。こんな所で狐面などと関わっておるとはのぉ」

「狐面?」

「この、いけ好かぬ男の名じゃよ」


ぶふっ!

こいつ本当に『きつねめん』って名前なんだ!

そのまんまじゃん!

やーいやーい、きつねめ~ん!


「誰がつけたか知らないけどセンスのない名前ねぇ。ふふん」

「奥方様が私につけて下さった名前に文句があるのか?」


うげっ!! マジっ!!?


慌てて口を押さえたけど、後の祭り・・・。
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