神様修行はじめます!
「絹糸っ! よせっ!!」

門川君が叫んだけれど絹糸は耳を貸さない。

当然、狐面も。


あの狐面の嫌な空気が、さらに強くなった。

それに対抗するように絹糸の綺麗な毛並みがゾワァッと逆立つ。


うわーっ! もう待ったなしだあぁっ!!

血の雨が降るっ!?

ど、どーしたらいい・・・

・・・・・。


あ・・・そっか。



「あの、すいませ――――んっ!!」



びしいぃっ!

と、勢い良く挙手をして、あたしはお母さんに向かってひと言叫んだ。



「おばちゃぁん! ちょっと聞いて下さい!」

「・・・・・・・・・・・」



し――――ん・・・・・


ってゆーか、



ち――――んって音が聞こえた。気がした。


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