神様修行はじめます!
華子の主張にも一理ある。

当主の座は第一子が継ぐ事と、古来より確かに決められている。


だがそれは第一子になんの問題もなかった場合の事。

この場合は、とてもすんなり話は通らない。

しかも・・・


「話し合いが決まらぬうちに、永久の父と生母が死んだ」


現当主の死。

その事態によって論争は待ったなしに激化した。


永継派。

永久派。


門川家は、まっぷたつに割れた。


まさに一族存亡の危機になりかねないところを、永世が救った。


「隠居していた永世が、強引に再び当主の座についた」


とりあえず、その場は収まったが・・・。


それは問題を先送りしたにすぎない。

遠からず、決めなければならない。


永継か、永久か。


その時から水面下で、それぞれの勢力がお互いを潰し合う熾烈な争いが始まった。


「恥も外聞もなく、それぞれ自分の立場を強めようとし始めたのじゃ」

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