神様修行はじめます!
そして・・・

そして華子は永久をねっとりと痛めつけ始める。


命に関わる危険な戦いに、事あるごとに放り込んだ。

お供もつけずに。

幼い子どもたったひとりで。


これは修行である、と称して。



『この子は、万がいちがあれば門川の当主となる子。

生易しい修行などで、許される立場の子ではない。

わらわらは門川の母として、永久を立派に育てる責務がある。

一切、手出し口出しは無用』


その言葉に、誰ひとり反論する者はなかった。



誰も擁護してくれる者もない。

永久は、自分の命は本当に・・・

華子の胸ひとつで、どうにでもなるのだと骨身に染み込まされた。



「『門川の母』の立場を前面に出されては、反論できる者などおらぬ」

「許せないっ!!」


ひどいっ!!

ひどすぎるじゃん!! そんなの!!

明らかに虐待だっ!!


あたしは立ち上がって、こぶしを握り締めて叫んだ。

んもう、とても落ち着いて座ってられない!
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