神様修行はじめます!
ふ―――ん。なんか目に浮かぶなぁ。


まだ若いじー様。

おにぎりに、かぶりついている。

とてもおいしそうに。すごく嬉しそうに。


その隣には・・・


若いおばあ様。

文句言って、つんと横を向きながら・・・

その耳は赤く染まっている。



「ねぇ、その時の具って・・・」

「いつも決まって梅干じゃったよ」


やっぱり!

あたし達は声を上げて笑った。



「ナオがいた頃は、こんな風によく笑い合っていたのぉ」

「そーなの?」

「うむ。永世もよく笑っておった。今の永久のように」


門川君がまた、こほんと軽く咳払いをする。


「あ、そーだ。一度聞きたかったんだけど」

「なんじゃ?」

「じー様って、どうしてこの屋敷から出たの?」

「・・・・・」


突然、絹糸の口の動きが止まった。

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