神様修行はじめます!
屋敷から、ふたりを連れ戻しに来た門川の人達。


おばあ様の体を必死の思いで抱き抱えるじー様。


その両手からおばあ様を奪い取られて、じー様は血を吐くように絶叫した。



捕らえられたじー様は、縛られ、屋敷に連れ戻される。

そして、地下牢のような場所に放り込まれた。

何日も、何日も。飲まず食わずで。



永世、永世・・・

じー様は、その名前だけをささやき続ける。

水一滴すら与えられない、その口で。



数日後・・・

体力も気力も血の気も無くなったじー様が、当主の前に引きずり出された。

どさりと床に倒れこみ、動かない。



『当主、様・・・』

『ナオよ。なぜこのような愚かな事をした?』

『俺は、永世を、愛しています・・・』


首を動かして当主を見上げる力も無く、じー様はかすかな声でそう答えた。
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