神様修行はじめます!
しま子は何も言わない。

何も言わずにあたしをじっと見つめてる。


しま子は、あまり詳しい人間の言葉は分からない。

だからはっきりとは事情を理解していない。


でもさすがに不穏な空気を読み取って心配している。



あたしは何も言わない。

何も言わずに足元をじっと見つめてる。


そうしてそのまま、しばらく時が経って・・・



あたしは、足元を見たままゆっくりと歩き出した。

しま子もついて来る。


じゃり、じゃり、じゃり。

石を踏む足音だけが聞こえてくる。




じー様。

じー様。

あたしを可愛がってくれたじー様。


あの笑顔、優しい声。

大切なたくさんの思い出。
< 289 / 495 >

この作品をシェア

pagetop