神様修行はじめます!
おばあ様。絹糸。

絹糸も事情を知っていたんだ。

だから何も言わなかったんだ。


そりゃそうだ。こんな事実言えるわけがない。



おばあ様は、どんな思いであたしを見ていたんだろう。

なにも知らずにニコニコと懐いてくるあたしを。


復讐に利用していた?


仮に、おばあ様にそんなつもりは無かったにしても・・・。

平気だったはずがない。

あたしの存在が、まったく平気であったはずがない。



みんな、知っていながら黙っていた。

何もあたしに話さなかった。


誰も・・・何も・・・


なにひとつ・・・



「ねぇ、しま子・・・」

「・・・あ・・・」

「あたし、バカだねぇ・・・」

「・・・・・」



カサリ・・・

不意に耳元に葉のこすれる音がした。

目を向けると、庭木に小さな生き物がとまっている。


リスの顔と、丸い大きなしっぽ。

ずんぐりした体に、短い手足。

鋭い大きな両手の爪。


・・・リスとモグラの合いの子?
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