神様修行はじめます!
「おばあ様の心の内は分からない」

「はあ・・・・・」

「分からない事を、分からないままにしてはいけない」

「は・・・・・?」


ぽかん・・・。

・・・。


え――っと、なんで・・・。


なんでこんな、『予習復習』みたいな会話になってるんだっけ??



「本当に理解力が乏しいな、君は」

門川君はさらにイライラした声を出す。




おばあ様が君をどう思っているのか。


顔も見たくないほど君を憎んでいるのか。

復讐に利用しようと算段しているのか。


過去は過去として、君自身の事は大切に思ってくれているのか。



戻らなければ、何ひとつ分からないんだ。



だから、戻るんだ。

戻って君の目で見極めるんだ。

そのうえで決めろ。



おばあ様を避けて、門川から消え去るか。

復讐に利用される事を選ぶのか。

それともキッパリと拒絶するのか。


おばあ様と君と、ふたりで新たな関係を築いていくのか。

なら、そのために何をするのか。

君自身が成すべき事を決めるがいい。



だからそのためにも・・・



「帰って来い、と言っているんだ」

< 370 / 495 >

この作品をシェア

pagetop