神様修行はじめます!
「死んではいないよ」

顔色を変えたあたしの不安を打ち消すように、門川君が答えた。


「こちらの世界で絹糸が本来の姿に戻るには、時間制限がある」

「時間制限?」

「力が強大すぎるんだ。結果、その反動も大きい」


ええっと、つまり・・・

ウルトラマンみたいな理屈なのかな?


「リスクなくして成果は得られないんだ」

「と、とにかく無事なんでしょ!?」


死んではいないんだよねっ!?

無事でさえいてくれればいい!

小難しい理屈なんか、どーでもいいから!


「無事ではあるがもう力尽きている」

「そう。もうこのケモノは役立たずだ」


狐面が絹糸を見下ろしながら言った。

「さてどうします? 永久殿」
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