神様修行はじめます!
「これは、崩壊じゃない」

門川君が驚いたように言った。


「存在を消滅させているんだ」

「終焉させているとも言えるのぉ」


しゅうえん?

役目を終えて、消え去ってるって事?


そっか。

崩壊させて無理やりぶっ壊してるわけじゃないから、こんなに静かなんだ。


とにかく、よかった。

洞窟から無事に出られても、巻き込まれかねなかったもん。



「よかったね。どんな大事になるかと思ったけど」

「よくない」


安心したあたしの声に門川君が低い声で返す。

彼の目は、ひどく真剣だった。


? よくないってなんで?



彼は返事もせずに、いきなり振り向き走り出した。

「門川君どうしたのっ!?」

あたしも慌てて後を追う。

彼は止まらず走り続ける。
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