神様修行はじめます!
「そのまま乗れっ!」

絹糸っ?


神獣の姿の絹糸が、あたし達の横を走っている。

背中にしま子を乗せて。


乗れっ? 

いやそんなあんた、乗れっていきなり言われても・・・。


疾走中の象の背中に飛び乗れっていうのと一緒じゃん!

無理だって! ちょっと止まってよ!



門川君が絹糸の体につかまりながら、スッと飛び乗る。

絹糸も彼が乗りやすいように軽く身をかがめた。

お互いに慣れた仕草だった。


で、でも! あたしは無理っ。

そんな体操選手みたいな身のこなしは不可能だよ!

お願いちょっと止まってよ~!


しま子があたしの腕を無理やり引っ張り、体を抱え上げた。

ぎゃー! しまこ、痛い! 腕痛い!



「飛ぶぞっ!!」


言うなり絹糸は力強く地を蹴る。

そしてあたし達を乗せて、空に向かって上昇した!!
< 458 / 495 >

この作品をシェア

pagetop