神様修行はじめます!
もちろんあたしも。

だって原因を作ったのはあたしだから。

あたしが、まんまと罠に引っかかったせい。


全てはそれが発端。

だから一生忘れない。

忘れられない。




「天内君」

縁側に座るあたしの前に、門川君が現れた。

彼は喪服から普通の着流しに着替えていた。


「一緒におばあ様の墓参りに行かないか?」


絹糸が、彼の足元であたしを黙って見上げている。


「・・・うん。一緒に行く」



門川君、あたし、絹糸、しま子。

皆で、墓所に向かう。



土を踏む足音以外、何も聞こえない。

誰も何もしゃべらない。

しんと静まり返る道行き。

でもお互いの気持ちは分かっていた。


背負ったものは、同じだから。
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