GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「…宇都宮社長は相変わらず…綺麗なお顔だ…それに血の匂いも最高」



綺麗…俺の一番嫌いな形容だ…

血の匂いって…



「!?」


小笠原の紫色の瞳に紅の点が見える。


俺を見る彼の瞳はいつも、渇望に満ちて物欲しげだった。



「でも、皇は貴方に送り付けた脅迫状、桐生建設の桐生社長に送られた爆発物から妖の匂いを感じ取った」




「妖?」



「捺に爆発物が送られたってどう言うコト?」



何も知らない栞が言葉を発した。



「それは後で話すから黙っててくれ。栞」


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