GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
猟から戻らない父を探して、深い雪の中を探していた。



この夢はまた…愛染の記憶。



彼女の幼い時の夢だーーー・・・



次第に風が強くなり、吹雪となっていった。


降り積もる新雪に足を巣食われ、私は躓いた。



「お父さん…」



何枚も着物を重ね着して、藁の防寒具で、身を包みながらも吹雪は私の小さな身体から容赦なく体温と体力を奪う。



このまま眠れば、私は死んでしまう…



そんな時…目の前に現れたのが銀色の毛の大きな狼。



私は狼に命を救われた…








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