GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「六本木??」


「来たっ!!?わぁああ~っ!!」


男は俺の手を乱暴に振りほどき、逃げ出した。



「!!?」



俺に向かって凄い勢いで、人間が飛びついてきた。




「危ないっ!!」



俺を庇うように、黒いマントの裾を翻して誰かが救ってくれた。



紫紺の髪にエメラルドの瞳。



ーーーーケルブだった。




飛びかかって来た男を鞘に収められた大きな長剣で薙ぎ払った。




男は近くの店のショーウィンドに突っ込んだ。



「一体、何が起きているんだ!!?」



「…分からない…でも、暴れている人間たちの鼓動と脈は動いていない、死人なんだ」








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