GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
光源氏のモデルと噂された俺とは劣らず、美麗な容姿を持っていた。
毎日、妹の呪詛の根絶の為に邸に通い、解呪の力を注いだ。
「晴明様…妹の容態は?」
「良好の兆しは見えております…安心してくださいませ。知貴様」
「我が妹とは言え…人に呪詛をかけるなんて愚かなコトです」
「…人は本当に愚かですが、一の姫様は真に人の夫なられた殿方を愛しておいでだったのです…そう…一の姫様を責めなさるな」
こうして話しているだけでも、晴明様には強い力が見えた。その力に魅せられ、俺は晴明様の弟子になった。