GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
ケルブの姿がみるみる本来の姿に戻った…



「貴方は?」



「小笠原に…頚動脈を…傷つけられ…血が止まらない…」



「どうして…小笠原はこんなコトを・・・」



「俺には…力を使わせたく…ない…らしい…」



ケルブの正体は濱部社長だった…



彼は喋るのも辛そうだった。




普通の人間ならとっくに死んでいるはず…




彼は咳き込み、鮮血を吐き出す。




「喋らない方がいい…」



俺は首元のスカーフを外して、彼の首の傷に押し当てた。白いスカーフが瞬時に紅に染まっていく。




< 233 / 264 >

この作品をシェア

pagetop