GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~

~尭耶side~

彼女の名前は桐生栞。


その桐生の苗字が脳裏に引っ掛かった。



俺は彼女から彼氏のマンションの場所を訊き出す。



車が通っていた道の右脇に建つ概観はクリーム色の3階建てのワンルームマンション。

俺のマンションのベランダからも見えていた。

彼女の書いたメモの部屋番号を頼りに、インターホンを押した。




「はい」



ドアを開けて、男が出てきた。



名前は佐々木将夫。



大学生の若い男。
長身で体格はいい。



こんなヤツに監禁されて、暴力振るわれていたのか…栞ちゃんは・・・


逃げ出すのが遅れたら…死んでいたかもしれない。



「おっさん、誰?」



「俺は桐生栞の保護者だ…。お前…監禁してたらしいな。内緒にしておいてやるから…彼女の私物を出せ!!」


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