GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
それから4年後…


わっちは愛染と言う名前を頂いて、華々しく座敷に上がった。



初めての客は楼に出入りしている『呉服屋』の若旦那・三郎さん。


彼は女形の似合う美麗な顔立ちの男性。



ひと目で三郎さんに心を浚われた。



花魁の世界は『惚れた腫れたはご法度』。それでも、わっちの心には三郎さんに棲みついた。



彼は壮絶な魅力を持っていた。



どんなに鋼の心を持ってしても…彼と縁を切る事はできない。


彼となら、例え、地獄に落ちて、紅蓮の炎に焼かれても…この身が灰になろうと構わないーーー・・・



彼との恋に命を張っていた…


















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