GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
尭耶さんは私の思った通り、ホストだった。



「…歌舞伎町のホストか…」


「でも、まぁ~5年前に引退して今は父親の仕事を手伝っています」



「父親の会社か…」



「あの~大変…言いにくいんですが…栞さん」



急に靖さんは自嘲気味に言葉を紡ぎ始める。



尭耶さんのコトはテンションを上げて喋っていたのに。



「何ですか?」



「栞さんを車で轢いたのは俺なんです!俺…事故がバレたら免停で…そうなると尭耶さんの送迎できなくなるから」



「・・・私の傷は彼氏からの暴力で出来た傷…事故の傷じゃあないから…気にしないで」


< 60 / 264 >

この作品をシェア

pagetop