GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「まぁね」



尭耶さんはベット脇のさっきまで靖さんの座っていたパイプ椅子に腰を下ろした。



「…これ返すよ…」



尭耶さんは私に名刺を1枚返してきた。


「これは…花房さんの・・・」


「…俺と栞ちゃんは赤の他人だけど…君とその花房さんの関係が気になって…彼の会社に行った…」



「花房さんは唯の友達で・・・」


女子高生の私とエリートサラリーマンの花房さんがお友達だなんてあり得ない。


尭耶さんに見えすぎた嘘をついた。



「…俺が君の代わりに別れを告げてきた…」



「えっ!?」





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