GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「…一族の中じゃあ…私は劣等生よ。桐生家は実力主義の家系なの」



「それは捺から訊いている…一族の中では肩身が狭いワケだ」



「そんな私でも利用価値があるって今日…初めて知った…」



栞は自分の価値を見出した俺に感謝するかのように微笑んだ。



「俺に感謝してる?」



「うん」



「…結婚したって俺はお前を愛さないぞ」



「…唯、抱いてくれるだけでいい」




「・・・」



俺は栞の寝ているベットの端に浅めに腰を下ろし、抱き締めた。







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