GOLDMOON~美しき獣の赤い糸の花嫁~
「俺と結婚すれば…お前は前世の愛した男を探せなくなるな」



「…前世は前世…私は愛染じゃない」



「桐生栞だ…」



俺は栞のヌーディな唇にキスをした。


栞の唇は俺の唇に自然と吸い付いてくる。僅かに開いた唇を舌でこじ開けてそのまま、彼女の口腔内に侵入させた。



程よいぬめりと人肌よりも熱い温もり。


栞も俺の舌に積極的に絡め合わせて、俺の熱を欲しがる。



「ん、あ…」

唇を離すと漏れる栞の艶のある言葉未満の声。



俺は煽られる前に、唇を離した。


物足りないと切なげに潤む栞の瞳。


「…お前…骨が折れてんだ…そんな目をしても…何もできない」
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