君の隣で夢みた未来
なんて、意味のない事を考えながらリビングに居る家族に「いってきます」と声をかける。


当たり前なんだろうけど、我が家の決まり事。


【挨拶は必ず】


どんなに喧嘩をしていても、挨拶だけは必ず交わす。


勢い良く家を飛び出し、学校へ向かう。


今日も雲ひとつない青い空。


春の空とは少しだけ違う。


朝日はとても眩しくて、少しだけ鋭く感じる。


そろそろジャケット要らないかな。



最寄の駅に着き、自動改札を潜り抜ける。


ちょうど良いタイミングでホームに電車がやってきた。


通勤や通学の時間だけれど、この駅はあまり混まない。


栄えていない街だけど、こういう所が意外と好き。


朝から見知らぬ人たちにもみくちゃにされるなんて御免だ。


< 118 / 496 >

この作品をシェア

pagetop