君の隣で夢みた未来
たった数秒のやり取りだったけど、とても緊張した。


ぽんと叩かれた肩が熱くなる気がした。


でも…


あたしにしては話せたんじゃない?


なんでもない言葉だったけど、あたしだけに向けられたのが嬉しかった。


思わず頬が緩みそうになった。


学校のアイドルみたいな人が、あたしを呼び止めてくれたこと。


あたしに話しかけてくれてくれたこと。


それが嬉しかった。



このときのあたしは、自分の鼓動が小さく高鳴った事に気付いていなかった。



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