君の隣で夢みた未来
ほんの数分歩き、彼女と約束したカフェに入る。


カフェというか、どこにでもある人気チェーンのコーヒーショップだ。


そこで俺はアイスコーヒーを頼む。


グラスじゃなくてすぐに持ち出せるテイクアウト用のカップに入れてもらい窓際の席でその人を待つ。


あとどのくらいで到着するかわからないから、図書室での勉強の続きをやろうと思い、カバンから英単語の教材を取り出し赤いシートを当てて指でテーブルにスペルを一つ一つ綴る。


その時、携帯が震える。



【着信　misaki】



美咲さんからの着信だった。



「もしもし」


『外、見て』



言われた通りに俺は首を左側へ向けた。


そこには運転席で携帯を耳に当て微笑みながら手を振っている彼女が居た。


俺も彼女に手を振り、



「今、行く」



そう言って俺は英単語の教材をカバンに放り込み、飲みかけのアイスコーヒーを手に持ち、もう一度オーダーカウンターへ向かう。


せっかく来てくれた美咲さんのために彼女がこの店でお気に入りのキャラメルシロップ入りのアイスカフェラテの氷少なめを注文する。


俺は、右には飲みかけのアイスコーヒー左には美咲さんのためのアイスカフェラテを持ち彼女の車の助手席に向かった。


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