君の隣で夢みた未来
部活のない放課後は図書室にいることが増えた。


もしかしたら先輩も居るかもしれない。


そんな淡い期待を胸にしまいこんでいた。


先輩のいない図書室はなんだか殺伐としていたけど、それでもあたしは無駄に課題や宿題をそこでやった。


家でやっても構わないのだけれど、どうせなら先輩と一緒にやりたかった。


平たく言うと、会いたかった。


なんで会いたいのか?


この時のあたしは、まだ自分の心が理解できていなかった。


これに気付くのは、もう少し先…―。


< 214 / 496 >

この作品をシェア

pagetop