君の隣で夢みた未来
「ん?」



先輩はそう言って視線をあたしのノートに落とした。


そこにはやっぱり笑顔もついてくる。


あたしは先輩の手と顔を交互に見る。


遠くで見てるとわからない事ばかり。



睫毛が長いこと。


綺麗な字を書くこと。


指が長いこと。


右手の中指にペンだこがあること。



この前はそんなことに気付く余裕がなかった。


少しずつ新しい先輩を発見してるみたいで嬉しい。



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