君の隣で夢みた未来
先輩は少し困ったみたいだ顔をして、頭をかきながら言った。



「バイトで出れない時もあるかもしれないけど…それでもいいなら」



そして、先輩はあたしの方へと近づきカバンから一本のボールペンを出してあたしの手を取った。


そして、あたしの掌に何かを書いた。



「メールならいつでも読めるから」



そう言って先輩は「じゃあね」と言って去った。


勿論、笑顔も一緒に。



あたしは自分の掌に視線を落とした。


そこにはアドレスと先輩のフルネームが書かれていた。



【…@●●.ne.jp 
 安西 圭介】



すごく、すごく嬉しかった。


思わずあたし、笑みが零れてしまった。



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