君の隣で夢みた未来
「…ふあ…。」



朝、電車に揺られながら大きなあくびが出た。


口元を手で押さえようと思ったけど間に合わなかった。


あたしは周りに知り合いがいないかきょろきょろと見渡す。


…よかった。


誰もいないみたいだった。


いつもより遅い電車に乗ってしまったからであろう、満員電車とは言い難いけど程よく車内は混み合っていた。


昨夜、先輩とのメールは深夜まで続いた。


内容なんてほぼ皆無。


どうでもいいことばっかり。


ほぼチャット状態だった。



先生の笑える話とか、


先輩が元サッカー部だったとか、


好きな音楽の話とか、


あたしの中学の頃の話とか…。



そんな他愛のない話を永遠と繰り返していた。


そして、どちらともなく



【そろそろ寝なきゃね】



そんなことを送りあったんだと思う。


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