君の隣で夢みた未来
―pipipipipi…!



けたたましくなる携帯のアラーム。


昨夜はバイトで飲みすぎたらしい。


頭がズキズキして妙に気持ちが悪い。



「…うぁ。これが二日酔いか…」



潰れるほど飲んでしまったせいか、とても懐かしい夢を見た。


2年前の私たち。


私と圭介が過去においてきた記憶。



「…なんで今更…?」



きっと、この前、翔が変なことを言ったせいだろう。


あの日の温もりが、感触がまだ覚えてるようだった。


目を閉じて深呼吸をすると、図書室の本の匂いを思い出す。


ふと、思い出してしまうのは


きっと…


私の唇が覚えているから。



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