君の隣で夢みた未来
午後の1コマを渡り廊下で過ごした。


何気なく教室に戻るとクラスメイトが俺に話しかけてくる。



「なぁ、圭介。お前さ最近1年のちっこい子とよく一緒に居るよな?」


「んぁ?」


「図書館で一緒に勉強したりしてんの知ってるぞ」


「先生に頼まれただけだよ」



クラスメイトは「ふぅん」と何やら浮かない返事だ。


そして、こう続けた。



「なんかさ、あの子見てると思い出すんだよなぁ~」


「何を?」


「1年の頃のお前」



1年の頃の俺?


どういうことだよ。


自分じゃ全然わからない。



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