君の隣で夢みた未来
「けーすけが泣けない時は泣かせてあげる。笑えない時は笑わせてあげる。嫌なことがあったら吐き出させてあげる。他人に甘えたり弱音吐けないけーすけだから、私がSOSに気付いてあげる」



彼女は俺の横顔を見ているのだろう。


真っ直ぐな視線が突き刺さる。


そして、俺が彼女の方を向くと彼女は微笑みながら続けた。



「いつも、けーすけが私にしてくれてることだよ」


「…。」


「ただ、大事な人が出来たら…好きな人が出来たら、その人に受け止めてもらいな?私はそれまでの‘つなぎ’…ほら、おねーさんだし!」


「俺に彼女が出来たら、つんちゃんとは会えなくなるの?」



俺の問いかけに彼女は笑いながら「知らないよ!そんなこと」と言った。


大きく笑う彼女に安心したけど、なんとなく小さな不安が顔を出す。



「まぁ…」



彼女は少し淋しそうに言葉を続けた。




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