君の隣で夢みた未来
俺たちは特に話すこともなく、ただ夕日を眺めていた。


たまに、お互いの学校の事とか話す程度。


その時、ぽつりと彼女は言った。



「…実子の話ばっかりだね」



そんなつもりはなかった。


ただ、自然と学校であの子と一緒に居ることが増えただけだ。


理由なんてない。



「まぁ、楽しいことはいいことじゃない?」



彼女はそう呟いて、何本目かの煙草に火をつける。


思わず、俺は何も悪くないのに



「ごめん…」



と、言っていた。



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